「1790年のインディアンヘッド・ウィートペニー」を探している方、あるいは手元にあるコインがそれではないかと考えている方へ。結論からお伝えすると、1790年製のインディアンヘッド・ウィートペニーは存在しません。
インディアンヘッド・セントとウィートペニーの製造期間
この誤解を解くために、まずアメリカの1セント硬貨の歴史を確認しておきましょう。
- インディアンヘッド・セント(Indian Head Cent):1859年〜1909年に鋳造された1セント硬貨。表面には羽根飾りをつけた自由の女神が描かれています。
- リンカーン・ウィート・セント(Wheat Penny):1909年〜1958年に鋳造。裏面に麦の穂がデザインされていることから「ウィートペニー」の愛称で親しまれています。
つまり、「インディアンヘッド」のデザインと「麦の穂」のデザインは別々の時代のものであり、両者を組み合わせた「インディアンヘッド・ウィートペニー」という公式のコインは存在しないのです。
1790年にはアメリカの連邦硬貨はまだ存在しなかった
さらに重要な事実として、アメリカ合衆国造幣局(US Mint)が設立されたのは1792年です。1790年の時点では、連邦政府による公式の硬貨は一枚も鋳造されていませんでした。当時のアメリカで流通していたのは、スペイン銀貨(レアル)や各州が発行したコインなど、外国貨や私鋳貨が中心だったのです。
手元のコインを調べるためのヒント
古い1セント硬貨をお持ちの場合は、以下の点を確認してみてください。
- 発行年:表面に刻印された年号を確認します。
- 表面のデザイン:羽根飾りの女性像ならインディアンヘッド・セント(1859年〜1909年)、リンカーンの肖像なら1909年以降のコインです。
- 裏面の意匠:月桂樹の花輪なら初期型のインディアンヘッド・セント、盾付きの花輪なら後期型、麦の穂ならウィートペニーと判別できます。
まとめ
1790年製のインディアンヘッド・ウィートペニーは実在しません。ただし、手元にあるコインが本物のインディアンヘッド・セントや希少なウィートペニーであれば、保存状態によっては収集価値がつくこともあります。発行年と状態をしっかり確認し、必要であれば専門の鑑定機関に相談してみるとよいでしょう。