1620年、イギリスから新大陸へ向かったメイフラワー号には、約100名の乗客と共に、未知の土地で生き抜くためのあらゆる物資が積み込まれていました。数ヶ月に及ぶ航海と、到着後の厳しい冬を乗り切るために、彼らが選んだ持ち物とはどのようなものだったのでしょうか。ここでは、メイフラワー号に積まれた品々をカテゴリー別にご紹介します。
食料品:長い航海を支える備蓄
腐りにくく長期保存ができる食品が中心でした。塩漬けの牛肉や豚肉、塩漬けの魚、硬いビスケットの一種であるハードタック(艦船用のパン)、オートミール、豆類、チーズ、バター、砂糖、塩、コショウなどが船倉に詰め込まれました。
- 水:樽に入れて保管されました。
- ビール:当時は水よりも安全な飲み物とされ、船上で醸造されていました。
- ワイン:宗教的な儀式のために持ち込まれました。
衣類:厳しい寒さに備えて
ニューイングランドの冬は想像以上に過酷でした。そのため、保温性の高い衣類が重視されました。
- 毛織物:コート、マント、帽子、靴下など。
- リネン:シャツ、下着、シーツ、テーブルクロスなど。
- 革製品:靴、ブーツ、手袋など。
道具と設備:新生活の基盤を作る
家を建て、畑を耕し、自給自足の生活を始めるために、多種多様な道具が必要不可欠でした。
- 建築・工作用具:斧、ハンマー、ノコギリ、釘、シャベル、スペード
- 農具:鋤(すき)、馬鍬(まぐわ)、鍬(くわ)、熊手、大鎌、小鎌
- 生活用具:漁網、狩猟用具、鍋、フライパン、皿、カトラリー類
武器:防衛と狩猟のための必需品
未知の土地での安全確保と食料確保のために、武器も重要な積荷でした。火縄銃(マスケット銃)をはじめ、剣、槍(パイク)、短剣などが携行されました。
その他の持ち物:精神と知識を支える品々
物質的な備蓄だけでなく、彼らの信仰や暮らしを支える品々も多く積まれていました。
- 信仰・学問:聖書、書籍、紙、インク、ペン、羽根ペン
- 航海用具:地図、コンパス、アストロラーベ(古代の天文観測器)、砂時計
- 日用品:ろうそく、ランタン、マッチ、石鹸、歯ブラシ、櫛、鏡
- 裁縫用品:はさみ、針、糸、指ぬき、ボタン、リボン
まとめ
メイフラワー号の積荷からは、単なる移住ではなく「新しく文明を築く」という強い意志が読み取れます。生存のための食料や道具、防衛のための武器、そして信仰を支える聖書まで――これらの品々こそが、彼らが過酷な環境の中で入植地プリマスを築き上げる礎となったのです。