古代の歴史

神はどのようにしてイスラエル人をエジプト軍から救ったのか?―出エジプトの奇跡を解説

聖書に記された、神がイスラエルの民をエジプト軍の手から救い出した出来事は「出エジプト」と呼ばれ、旧約聖書の出エジプト記に詳しく語られています。ここでは、その壮大な物語の主な流れを順を追ってご紹介します。

1. 十の災い

神は、イスラエル人を奴隷の状態から解放し、ご自身の力を示すために、エジプトに十の深刻な災いをもたらしました。その内容には、川の水が血に変わる災い、カエル、ぶよ、虻、家畜の疫病、腫れもの、雹、イナゴ、暗闇、そして最後にエジプト人すべての家庭の長子が命を落とすという災いが含まれています。

2. 過越(すぎこし)

神はイスラエル人に対し、子羊を屠り、その血を家の戸口の柱に塗るよう命じました。死の災いがエジプト全土を襲ったとき、血の印のある家々だけが災いを免れ、イスラエル人は無事に逃れることができました。これがユダヤ教の重要な祭り「過越(ペサハ)」の起源です。

3. 海が二つに割れる奇跡

イスラエル人が脱出を開始すると、ファラオは戦車と精鋭の軍勢を率いて追撃しました。絶体絶命の危機に立たされた民の前で、神は奇跡を起こして海を二つに分け、イスラエル人は乾いた地面の上を歩いて対岸へと渡ることができたのです。

4. 雲の柱と火の柱

荒野を旅する間、神は昼には雲の柱で、夜には火の柱で民を導きました。灼熱の日差しから守り、夜の闇の中で光を与え、進むべき道を常に示し続けたのです。

5. エジプト軍の水没

イスラエル人がすべて海を渡り終えた後、神は海を元の状態へと戻しました。追いかけてきたエジプト軍は押し寄せる水にのみ込まれ、イスラエルの民は完全に自由の身となったのです。

なお、出エジプトの記事は聖書の物語であり、宗教的な信仰の文脈の中で理解されるべきものです。これらの出来事についてはさまざまな解釈や伝承が存在しますが、ここでは聖書の本文に基づく主要な要素をまとめました。