ダンガリー(dungarees)は、丈夫なデニム素材で作られたオーバーオールや作業着の一種として世界中で親しまれていますが、実はこの言葉のルーツは遠くインドにあります。
語源はヒンディー語の「ダンガリ」
「ダンガリー」という言葉は、ヒンディー語の「ダンガリ(dungari)」に由来しています。この言葉には「丘陵地帯の人々」あるいは「丘の布」といった意味が込められているのです。
ムンバイのドングリ・コーリー族との深い関わり
もともとダンガリーの原型となる生地は、インドのムンバイ(当時はボンベイ)に暮らすドングリ・コーリー(Dongri Koli)と呼ばれる人々によって織られていました。彼らが手掛けた粗野ながら頑丈な布地は、ムンバイの労働者階級の人々の間で作業着として広く愛用されるようになりました。
ヨーロッパへ渡り、世界的なワークウェアへ
17世紀頃、貿易を通じてこの生地がイギリスに伝わると、「ダンガリー(dungaree)」として知られるようになりました。その後、この丈夫な生地を使用したオーバーやズボン自体も「ダンガリー」と呼ばれるようになり、今日では世界中で定番のワークウェアとして確固たる地位を築いています。ひとつの服の名前に、インドの織物文化と交易の歴史が息づいているのは興味深いですね。