イギリス(ブリテン島)に農業が伝わったのは、紀元前4000年頃に始まった新石器時代のことです。それまでのブリテンでは、人々は狩猟や採集によって食料を得ながら移動生活を送っていましたが、農耕の伝来によってその生活様式は大きく変化することになりました。
ヨーロッパ大陸からもたらされた作物と家畜
最初の農民たちは、ヨーロッパ大陸からすでに栽培・飼育が確立されていた動植物を船で運び込みました。主なものは以下の通りです。
- 作物:小麦、大麦、オート麦(えん麦)
- 家畜:ヒツジ、ウシ、ブタ
これらの導入により、人々は食料を自ら生産できるようになり、季節ごとに移動する生活から、土地に根ざした定住生活へと移行していきました。
狩猟採集社会からの大きな転換点
農業の伝来は、ブリテン史における重要な転換点でした。安定した食料供給が可能になったことで人口が増加し、集落が形成されるようになります。さらに、余剰生産物を背景として、ストーンヘンジに代表されるような巨石記念物の建造へとつながる社会的な発展も、この農耕社会の成立が基盤となっているのです。