1791年に現在のカリフォルニア州ソレダッドの地に創設されたソレダッド伝道所(Mission Nuestra Señora de la Soledad)は、主にこの地域のオローニ族(コスタノアン族)の人々を対象としていました。オローニ諸語は、ウティアン語族に属するコスタノアン語派に分類される言語群です。
オローニ族が話していた主な言語・方言
オローニ族は、互いに近い関係にある複数の言語や方言を話していました。主なものは以下のとおりです。
1. チョチェニョ語(Chochenyo)
サンフランシスコ湾周辺、特にサンタクララ・バレーやイーストベイで話されていた言語です。
2. ラムセン語(Rumsen)
モントレー湾沿岸地域、カーメルからビッグサーにかけて話されていました。
3. ムッツン語(Mutsun)
モントレー湾の南側、サリナス・バレーやサンタルシア山地周辺で話されていた言語です。ソレダッド伝道所の所在地に最も近く、伝道所ではムッツン語が中心的な言語となっていました。
4. アワスワス語(Awaswas)
サンタクルーズ山地周辺を中心に話されていた言語です。
5. カーキン語(Karkin)
カーキネス海峡沿いの地域で話されていた、比較的少数の話者による言語でした。
言語の特徴とその衰退
これらの言語は文法、語彙、発音の面で多くの共通点を持っていましたが、それぞれに明確な違いも存在しました。残念ながら、スペイン人入植者がもたらした植民地化や疫病の壊滅的な影響により、これらの言語のほとんどは今日では話されなくなっています。
なお、ソレダッド伝道所はオローニ族だけでなく、近隣に暮らすエッセレン族(Esselen)など他の先住民族集団とも深く関わっていたことが知られています。
近年では、オローニ諸語とその文化的遺産を復活させ、後世に伝えようとする取り組みが、先住民コミュニティや研究者たちによって続けられています。