古代の歴史

アメリカ独立戦争中、インディアンの部族は何をしていたのか?その選択と運命

1775年から1783年にかけて戦われたアメリカ独立戦争において、北米のインディアン(先住民)部族は一枚岩ではなく、その忠誠心は大きく分かれていました。一部の部族はイギリス側につき、別の部族はアメリカ植民地側を支持しました。この選択は、各部族の置かれた状況や将来への見通しによって左右されるものでした。

部族ごとの立場の違い

例えばチェロキー族は、イギリスを支持する派閥とアメリカを支持する派閥とに内部で分裂していました。一方、チカソー族とチョクトー族はイギリス側を支持し、クリーク族はアメリカ側を支持したとされています。

なぜイギリスを支持したのか

イギリス側についた部族の多くは、「王党派であれば自分たちの土地と伝統的な生活様式を守ってくれる」と信じていました。また、アメリカ人入植者が絶えず先住民の領土へと拡大していくことに対する強い危機感も、イギリス支持の大きな要因でした。実際、1763年の王立宣言など、イギリスは入植地の西進をある程度制限する政策を取っており、これが先住民にとっての希望となっていたのです。

なぜアメリカを支持したのか

逆にアメリカ側を支持した部族は、「新しい共和国の方が、先住民の主権や土地の権利を尊重してくれる可能性が高い」と考えました。さらに、強大なイギリス帝国の支配力そのものに対する警戒心も、彼らの判断に影響を与えました。

独立戦争におけるインディアン部族の役割

インディアン部族は、独立戦争において決して傍観者ではありませんでした。彼らはイギリス・アメリカ双方にとって貴重な情報源となり、偵察や情報収集で重要な役割を果たしました。また、実際の軍事作戦にも積極的に参加しています。

有名な例として、キングスマウンテンの戦い(1780年)が挙げられます。この戦いはイギリス軍にとって大きな敗北となりましたが、チェロキー族はこの戦局に深く関わる存在でした。山岳地帯でのゲリラ戦術に長けた先住民戦士の動向は、両軍の戦略に大きな影響を与えたのです。

戦争終結後、部族が直面した新たな現実

しかし、独立戦争が終わっても、インディアン部族の苦難は終わりませんでした。むしろ、新たな試練が始まったのです。新生アメリカ合衆国政府は、必ずしも先住民の土地の権利を尊重する姿勢を示さず、アメリカ人入植者の領土拡大は止まることなく続き、先住民の生活様式は引き続き脅かされました。

こうした状況の中、多くのインディアン部族は自らの土地と主権を守るために、アメリカ政府との間で数々の戦い(インディアン戦争)を繰り広げることになります。独立戦争での選択が、結果的に部族の将来を大きく左右することになったのです。