ローマ軍総督は、その高い地位と権威を反映した軍装や正装を身につけていました。ここでは、ローマ軍総督が着用した主な衣服や装身具について、詳しくご紹介します。
トガ(Toga)
トガは、ローマ市民が身につけたゆったりとした布を体に巻き付ける形式の外衣です。軍総督の場合、上質なウールで作られることが多く、刺繍の縁取りやフリンジで豪華に装飾されることもありました。
トゥニカ(Tunica)
トゥニカは、兵士から一般市民まで幅広く着用された、足首までの長さの下着です。軍総督のトゥニカは通常、上質なウールやリネンで作られ、元老院議員の階級を示す紫の縞模様(クラウス)が縫い付けられていることがありました。
パルダメントゥム(Paludamentum)
パルダメントゥムは、ローマの将軍や軍総督が着用した軍用マントです。通常はウールや皮革で作られ、肩の部分を留め具やブローチで固定していました。刺繍、フリンジ、金糸などで華やかに飾られることも多く、その色は個人の階級や好みによって異なっていました。
カルケイ(Calcei)
カルケイは、ローマ市民が履いていた革靴です。軍総督は、柔らかく手入れの行き届いた革で作られた高品質なカルケイを履くことが多く、バックルやタッセルといった装飾が施されていることもありました。
ベルト
ベルトや帯は、トガやトゥニカを腰で固定するために使われました。軍総督のベルトは革、金属、絹などで作られ、精巧な細工や宝石で飾られていることも珍しくありませんでした。
宝飾品
ローマの軍総督は、自らの地位と富を示すために、さまざまな宝飾品を身につけることがありました。指輪、ブレスレット、ネックレス、イヤリングなどで、これらは金や銀などの貴重な素材で作られ、宝石、カメオ、彫刻模様が施されていることが多いものでした。
権威の象徴(インシグニア)
軍総督は、自分の権威を示す象徴や紋章を服装に表すことがよくありました。例えば、総督の司法権を象徴する「ファスケス」(斧を添えて束ねた棒の束)や、軍事的勝利を表す月桂樹の冠などが挙げられます。
まとめ
なお、ローマ軍総督の服装は、時代や地域、そして個人の好みによっても異なる点に注意が必要です。ローマのファッションは何世紀にもわたって変化を遂げており、広大なローマ帝国内でも地域ごとに服装の違いが見られました。