アレクサンダー大王は、卓越した戦術とともに、当時最先端の武器を駆使して広大な帝国を築き上げました。ここでは、マケドニア軍の中核を担った主な武器について詳しく紹介します。
主力となった「槍」
サリッサ(長槍)
サリッサはマケドニア方陣(ファランクス)が使用した長槍で、全長は約5.5メートル(18フィート)にも及びました。葉の形をした穂先を持ち、両手で操作することで、敵の騎兵や歩兵の突撃を防ぐ鉄壁の陣形を実現しました。
クシストン(騎兵用の槍)
クシストンは騎兵が使用した比較的短い槍で、全長約2.5メートル(8フィート)、三角形の穂先を備えていました。アレクサンダー自身が率いた精鋭騎兵「ヘタイロイ」は、この槍を振るって敵陣へ突撃し、決定的な打撃を与えました。
接近戦で活躍した「剣」
コピス(曲刀)
コピスは歩兵が使用した全長約60センチ(2フィート)の短い片刃の剣です。湾曲した刀身は斬撃に適しており、激しい白兵戦において大きな威力を発揮しました。
マカイラ(直刀)
マカイラは騎兵が使用した全長約90センチ(3フィート)ほどの両刃の剣です。馬上からの切りつけにも刺突にも対応できる、汎用性の高い武器でした。
その他の投射兵器
マケドニア軍には、遠距離から攻撃を仕掛ける投射部隊も編成されていました。
- 弓矢: 弓兵が装備。特にクレタ島出身の弓兵は名手として知られていました。
- 投石器(スリング): 投石兵が使用。鉛や石の弾丸を高速で飛ばし、敵を遠距離から牽制しました。
- 投槍(ジャベリン): 投槍兵が装備。アグリアニア人の軽装歩兵などが巧みに操り、散兵戦で活躍しました。
これらの武器を状況に応じて柔軟に組み合わせる総合力こそが、「無敵」と呼ばれたアレクサンダー大王の軍団を支えていたのです。