ツタンカーメンの墓:秘密の部屋の謎に迫る調査の続行を表明
エジプトの新考古相は、ツタンカーメンの墓に隠された密室(秘密の部屋)が存在する可能性について、科学的分析を継続する意向を示している。

写真:2016年3月31日、エジプト・ルクソール近郊の王家の谷にて、ツタンカーメンの墓(KV62)の前に立つ当時の考古相ハレド・アル=アナニ氏。
3月31日のレーダー調査と最初の中間報告
2016年3月31日(木)、エジプト・王家の谷にあるツタンカーメンの墓(KV62)で一連の新たなレーダー調査が実施された後、発足したばかりの考古相ハレド・アル=アナニ氏は、予定どおり4月1日に最初の中間報告を発表した。それによると、専門家委員会が5月に招集され、これまでに収集されたすべてのデータを総合的に検証するという。少年王の埋葬室が秘める最後の謎が解き明かされるには、さらなる時間が必要となりそうだ。
記者会見で考古相はまず、10時間に及ぶレーダー測定から得られた予備的な結果が、数週間前に日本の専門家・渡辺浩克氏によって実施された調査結果と矛盾しないことを述べた。つまり、前任のマムドゥー・エル=ダマティ大臣が3月17日に語った「埋葬室の西壁と北壁の背後に2つの空洞が90%の確率で存在する」という指摘や、「金属製」の物質および「有機物」の存在に関する発言は否定されていないことになる。同時にエジプト考古省が発表したプレスリリースも、異常が実際に検出されたことを確認している。

写真:エジプト・王家の谷にあるツタンカーメンの墓の埋葬室。提供:考古省。
慎重な姿勢を貫く考古相
一方、考古相はより慎重な姿勢を見せ、新たな段階に進む前に、4月末に墓の外側を含む追加調査を実施すると発表した。調査結果が「良好」である場合にのみ、「2.5cm(1インチ)」の穴を開け、光ファイバーカメラを挿入して空洞の有無を確認できるという。「この作業によって墓や壁画に損傷を与えてはならない」。さらに、取得されたすべてのデータは、5月初旬にエジプトで開催されるツタンカーメン研究の専門家による国際会議で協議されることも明らかにされた。
急ぐことを拒む新考古相の背景
2016年3月31日、ツタンカーメンの墓に別の埋葬が存在する可能性という仮説の提唱者である英国人エジプト学者ニコラス・リーブス氏、そしてエジプト人技術者と米国人チームとともに現場を訪れたハレド・アル=アナニ考古相は、調査における性急な進行を一切認めない姿勢を崩していない。エジプト学者としての訓練を受け、カイロのエジプト博物館やギザのピラミッド近郊に建設される大エジプト博物館(GEM)の元館長を務めた経験を持つ彼は、メディア向けの演出よりも科学的なアプローチを重視しているのだ。
高周波レーダーによる精密な測定
最新の測定には、400〜900MHzの周波数帯を使用するGSSI社製タイプの地下レーダー(グラウンドペネトレーティングレーダー)が用いられた。この周波数の指定は重要だ。レーダー画像では、使用する周波数が高いほど、解像度においてより詳細な情報が得られるからである。