考古学的発見

1934年製アメリカ10セント硬貨にミントマークはない?その理由と見分け方を解説

1934年のアメリカ10セント硬貨(ダイム)にミントマークは存在する?

結論から言うと、1934年に鋳造されたアメリカの10セント硬貨(ダイム)には、ミントマーク(造幣局マーク)は存在しません。

1934年に発行されたすべてのダイムは、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるフィラデルフィア造幣局で製造されました。そして当時、フィラデルフィア造幣局で鋳造された硬貨にはミントマークを刻む慣習がなかったため、この年のコインにはどれも刻印が見られないのです。

なぜフィラデルフィア造幣局の硬貨にミントマークがないのか

フィラデルフィア造幣局はアメリカ最古の造幣局であり、長らく「本局」の位置づけでした。そのため、自局で製造した硬貨に刻印を付ける必要がなく、1980年になるまでミントマークを使用していません。これは10セント硬貨に限らず、1セントや5セントなど他の額面の硬貨にも共通するルールです。

一方、デンバー造幣局(D)やサンフランシスコ造幣局(S)などの支局で鋳造された硬貨には、ミントマークが刻印されていました。つまり、1934年のダイムに「D」や「S」の刻印があれば、それは後世の偽造または変造の可能性が高いと言えます。

1934年ダイムの基本情報

  • デザイン: ウィングド・リバティ・ダイム(通称:マーキュリー・ダイム)
  • 素材: 銀90%、銅10%
  • 直径: 約17.9mm
  • 重量: 約2.5g

1934年のダイムは、アドルフ・A・ワインマンによるデザインで、表面には自由の女神をモチーフとした人物像、裏面には束ねられた杖と斧が描かれています。

コレクターとして知っておきたいポイント

1934年ダイムを収集する際は、「ミントマークがないこと」自体が正規品の特徴であることを覚えておきましょう。状態(グレード)によって価値が大きく変わるため、未使用に近い美品は特に人気があります。また、銀含有率が90%と高いため、地金価値(スクラップバリュー)でも一定の評価を受けています。