結論から言えば、マリー・アントワネットとルイ15世の間に恋愛関係や親密な関係は一切ありませんでした。こうした話は、当時フランス宮廷で流布していた中傷文書(リベル)によるデマにすぎません。
二人の家族関係とは
まず、両者の関係を正しく整理しておきましょう。マリー・アントワネットの夫であるルイ16世にとって、ルイ15世は父方の祖父にあたります。ルイ16世の父である王太子ルイ・フェルディナンが、ルイ15世の実の息子だったためです。したがって、マリー・アントワネットにとってルイ15世は、結婚を通じてできた義理の祖父に相当する存在でした。
なぜ「関係がある」という噂が流れたのか
マリー・アントワネットは1770年にフランス王太子(後のルイ16世)と結婚し、ヴェルサイユ宮殿で暮らしていました。当時の宮廷やパリでは、彼女の評判を落とすことを目的とした中傷パンフレットが数多く出回り、事実無根のスキャンダルが次々と捏造されていました。「マリー・アントワネットとルイ15世に関係がある」という話も、そうした悪意あるデマの一種と考えられます。
実際には、ルイ15世は1774年5月に天然痘のため死去しており、マリー・アントワネットが王妃となったのはその直後のことです。二人の接点は宮廷における儀礼的なものにとどまり、私的な関係があったことを示す史料は一切存在しません。
まとめ
マリー・アントワネットとルイ15世の間に関係はなく、ルイ15世は夫ルイ16世の祖父(曽祖父ではなく祖父)にあたります。歴史上の人物に関する情報には誤りが含まれることも多いため、信頼できる史料に基づいて確認することが重要です。