歴史上の人物

モリー・ピッチャーの肖像画はある?有名な絵画とその背景を解説

はい、モリー・ピッチャーの肖像画は存在します。なかでも最も有名な作品が、19世紀アメリカの画家アロンゾ・チャペル(Alonzo Chappel)による「モンマスの戦いにおけるモリー・ピッチャー(Molly Pitcher at the Battle of Monmouth)」です。

この絵画には、アメリカ独立戦争中のモンマスの戦いにおいて、猛暑の戦場で兵士たちに水差しを持って水を運ぶモリー・ピッチャーの姿が描かれています。現在、この作品はワシントンD.C.にあるナショナル・ポートレート・ギャラリー(国立肖像画美術館)に所蔵されています。

モリー・ピッチャーとはどんな人物か

モリー・ピッチャーは、1778年のモンマスの戦いで炎天下の中を兵士たちに水を運び、さらには夫が倒れた後に大砲を操作して戦ったとされる伝説的な女性です。そのモデルとなったのは、実在の人物メアリー・ルートヴィヒ・ヘイズ(Mary Ludwig Hays)であると考えられていますが、「モリー・ピッチャー」という名前自体は、複数の女性の逸話が融合して生まれた通称だとも言われています。

肖像画を見る際のポイント

ただし、モリー・ピッチャーは民衆の間で語り継がれた伝説的英雄であるため、生前の本人を直接描いた確実な肖像画は確認されていません。現存する絵画の多くは、後世の画家たちが伝承や逸話をもとに想像で描いたものです。

チャペルの作品も例外ではなく、史実を正確に記録した肖像というより、愛国心と勇気を象徴する物語を視覚的に表現した歴史画と捉えるのが適切でしょう。それでも、独立戦争における女性の活躍を今に伝える貴重な芸術作品として、高い評価を受けています。