アメリカ合衆国建国200周年を記念して発行された「バイセンテニアル・クォーター」(1776-1976)をはじめ、この時代のワシントン・クォーターには、収集家の間で高い注目を集めるミストーク(打ち間違いエラー)が数多く存在します。本記事では、代表的な3つのエラーの特徴と希少性について詳しく解説します。
1960-D クォーター:ダブルダイ・リバース(裏面二重打ち)
このエラーは、硬貨の裏面のデザイン要素が二重に打たれていることが最大の特徴です。「UNITED STATES OF AMERICA」や「IN GOD WE TRUST」の文字、さらにクォーター・イーグル(鷲の図柄)などに、かすかな重なりが現れます。
二重打ちが特に目立つのは、「LIBERTY」の「L」と「I」、「TRUST」の「T」の文字にかかる部分です。拡大鏡で確認すると、輪郭がわずかにずれて刻まれている様子がわかります。
1968-S クォーター:ブロードストライク(打ち広がりエラー)
ブロードストライクは、硬貨を打ち上げる際にコリング(縁を形成するリング)の役割が正しく機能せず、金属が通常より広く平たく押し広げられてしまったエラーです。その結果、直径が一回り大きい硬貨が生まれます。
打ち広がった硬貨は表面が潰れたような外観になり、デザイン全体がぼんやりと「ふやけた」ような印象を与えます。
このエラーは非常に稀で、1968年に生産されたブロードストライク・クォーターは100枚未満だと推定されています。市場に出回る数も限られており、発見できれば高く評価される可能性があります。
1976年 クォーター:ダブルダイ・オバース(表面二重打ち)
バイセンテニアル・クォーターに見られる代表的なエラーがこれです。表側の日付「1776-1976」、「LIBERTY」、「IN GOD WE TRUST」の文字、そしてジョージ・ワシントンの肖像に二重の輪郭が浮かび上がります。
特に判別しやすいポイントは、「LIBERTY」の「E」と「R」、「TRUST」の「T」、そして「1976」の「N」に走る二重線です。
このエラーは比較的多く見られるタイプで、1976年だけで数千枚規模のダブルダイ・オバースが生産されたと考えられています。入門者でも見つけやすいエラーとして人気があります。
おわりに:エラーコインを見つけるヒント
エラーコインの価値は、エラーの種類、目立ちやすさ、そして保存状態によって大きく変動します。手元に1776-1976年のクォーターがある場合は、拡大鏡やルーペを使って文字の二重線や打ち広がりの有無を丁寧にチェックしてみましょう。思わぬレア硬貨が眠っているかもしれません。