1940年代は第二次世界大戦の時代であり、世界各国でそれぞれ独自の通貨が使用されていました。戦争の影響を受けながらも、人々の日常生活では紙幣と硬貨が欠かせない存在でした。ここでは、主要各国の通貨事情を詳しく見ていきましょう。
アメリカ合衆国
紙幣
連邦準備券(Federal Reserve Notes)が流通しており、1ドル、5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドルのほか、現在ではほとんど見かけない500ドル札や1,000ドル札といった高額紙幣も発行されていました。これらの高額紙幣は主に銀行間の決済などに使われていたといわれています。
硬貨
1セント(ペニー)、5セント(ニッケル)、10セント(ダイム)、25セント(クォーター)、50セント(ハーフダラー)、さらに1ドル銀貨まで、幅広い額面の硬貨が日常的に使われていました。当時の硬貨には銀が含まれているものも多く、素材の価値が高い点が現代との大きな違いです。
イギリス
紙幣
ポンド・スターリング紙幣が使用され、1ポンド、5ポンド、10ポンド、20ポンド、50ポンドの各額面がありました。
硬貨
当時のイギリスは現在の十進法とは異なる旧貨幣体系(12ペンス=1シリング、20シリング=1ポンド)を採用していました。流通していたのは、1ペンス(1d)、スリーペンス(3d)、シックスペンス(6d)、1シリング(1s)、2シリング(2s)、ハーフクラウン(2s6d)、クラウン(5s)などの硬貨です。この複雑な体系は1971年の十進化まで続きました。
フランス
紙幣
フランスフラン紙幣が発行され、50フラン、100フラン、500フラン、1,000フランといった額面がありました。占領期や解放後の混乱の中で、通貨の信頼性は大きく揺さぶられる時代でもありました。
硬貨
1サンチーム、2サンチーム、5サンチーム、10サンチーム、20サンチーム、50サンチームといった補助通貨のほか、1フラン硬貨と2フラン硬貨が流通していました。
ドイツ
紙幣
国家通貨であるライヒスマルク(帝国マルク)紙幣が使われ、2ライヒスマルク、5ライヒスマルク、10ライヒスマルク、20ライヒスマルク、50ライヒスマルク、100ライヒスマルク、500ライヒスマルクと多様な額面が存在しました。
硬貨
1プフェニヒ、2プフェニヒ、5プフェニヒ、10プフェニヒ、50プフェニヒという補助通貨に加え、1ライヒスマルクおよび2ライヒスマルクの硬貨が流通していました。戦後の通貨改革により、ライヒスマルクは1948年にドイツマルクへと引き継がれることになります。
その他の国々の通貨事情
ここで紹介したのはほんの一例にすぎません。1940年代には、日本の円をはじめ、イタリアのリラ、ソ連のルーブルなど、世界中の国々がそれぞれ独自の通貨と貨幣制度を持っていました。特に戦争中は軍事費の増大によるインフレーションに苦しむ国が多く、戦後にはブレトンウッズ体制のもとでドルを基軸とした新しい国際通貨秩序が築かれていくことになります。当時のお金を知ることは、激動の20世紀半ばの歴史を理解するうえでも貴重な手がかりとなるでしょう。