歴史上の人物

1500年代の女性はスリップを着用していた?ルネサンス期の下着「シュミーズ」の世界

答え:はい、着用していました

1500年代(16世紀)の女性たちは、現代のスリップに相当する「シュミーズ」と呼ばれる下着を日常的に着用していました。当時の西洋では下着が大きく発展した時期であり、その中でも最も重要な衣類の一つが、現代まで受け継がれているシュミーズ、すなわちスリップの原型だったのです。

シュミーズとはどのような衣服だったのか

シュミーズは、リネン(亜麻)、シルク(絹)、あるいはウール(羊毛)で作られた、ゆったりとしたシルエットの膝丈〜足首丈の下着でした。肌に直接着用される「肌着」であり、当時のドレスやボディスといった外衣は洗濯が困難な高価なものであったため、汗から肌と外衣の両方を守る実用的な役割も担っていました。

シュミーズが果たした3つの役割

1. 断熱・保温

寒さの厳しいヨーロッパの気候において、シュミーズは体温を逃がさない断熱層として機能しました。

2. 衛生管理

肌に触れるのはすべてシュミーズだったため、頻繁に洗濯できるこの下着が、身体の清潔を保つ重要なアイテムとなっていました。

3. 品行保持(モダリティ)

胸、腹部、背中、上腕、脚といった体の部分を覆うことで、当時の礼節に適った「慎み」を表す衣服でもありました。

身分によって異なる装飾の違い

シュミーズのデザインや装飾は、着用する女性のスタイルや社会的地位によって大きく異なっていました。貴族や富裕層の女性のシュミーズには、精緻な刺繍やフリル、高級な生地がふんだんに施され、襟元や袖口から覗かせることで自らのステータスを示すこともあったのです。一方、庶民の女性たちのシュミーズは、耐久性と実用性を重視した簡素な作りが主流でした。

このように、1500年代の女性にとってスリップにあたるシュミーズは、単なる下着ではなく、保温・衛生・礼節という多様な役割を果たす、生活に欠かせない重要な衣類だったのです。