歴史上の人物

クリッパー船の名前の由来とは?「クリップ」という言葉に込められた意味を解説

19世紀初頭、当時の高速帆船に対して「クリッパー(clipper)」という呼び名が使われるようになりました。この名称の由来には、興味深い言語的な背景があります。

「クリップ」=速く走るという意味

英語の「clip」という言葉は、もともと「切り取る」「刈り込む」といった意味を持つほか、口語では「速く進む」「疾走する」という意味でも古くから使われてきました。クリッパー船は、流線型でスレンダーな船体と巨大な帆を備えていたため、まるで風を切り裂くように海面を「クリップ(疾走)」していったのです。この様子がまさに船の名前となったと考えられています。

クリッパー船を支えた優れた設計

クリッパー船の速さの秘密は、その特徴的なデザインにあります。

  • 鋭く尖った船首: 波の抵抗を減らし、水面を滑るように進むことを可能にしました。
  • 細長い船体: 水の抵抗を最小限に抑え、高速航行を実現しました。
  • 巨大な帆装: 多くの帆を張ることで、わずかな風でも最大限の推進力を得られました。

時代を駆け抜けた高速帆船

1830年代から1860年代にかけて、クリッパー船は海上輸送の主役として活躍しました。特に中国からの茶葉や、ゴールドラッシュ時代の移民・貨物輸送では、少しでも早く港に着くことが大きな利益につながったため、速度競争が激化しました。「カティサーク(Cutty Sark)」や「フライング・クラウド(Flying Cloud)」といった有名なクリッパー船は、今なお多くの人々を魅了し続けています。

このように、「クリッパー」という名前は、船の圧倒的な速さを表す言葉として生まれ、帆船黄金時代の象徴となったのです。