サンタ・アナには記念碑が建てられていない
アントニオ・ロペス・デ・サンタ・アナは、メキシコ史上きわめて重要な役割を果たした人物でありながら、彼を称える記念碑は一切建立されていません。メキシコの大統領を複数回務め、国の政治や軍事に深く関わったにもかかわらず、公共の場に彼の銅像や記念碑が設置されることはありませんでした。
死後も続いた評価の分裂
サンタ・アナが死去した後も、彼に対する世間の評価は論争的なまま残りました。テキサスの喪失や米墨戦争(1846年~1848年)における敗北への責任から、多くのメキシコ人は彼を「独裁者」あるいは「裏切り者」とみなしていました。
特にテキサス独立戦争では、アラモの戦いなどで激しい抵抗を受けたこともあり、メキシコ国内だけでなくアメリカ合衆国においても彼のイメージは否定的なものとして定着しました。
同時代の人物との対比
同じ時代に活躍した他の重要人物とは異なり、メキシコにもアメリカ合衆国にも、サンタ・アナを称える公共の記念碑や銅像は存在しません。歴史的な影響力の大きさにかかわらず、その複雑で物議を醸した経歴が、後世による顕彰を妨げる結果となったのです。
このように、サンタ・アナの歴史における評価は功罪入り混じるものであり、国家の英雄として顕彰されるどころか、批判とともに語り継がれる人物となっています。