歴史上の人物

パウロの名前は何だったのか?――サウロから聖パウロまで

新約聖書に登場する使徒パウロは、歴史を通じていくつもの呼び名で知られてきた人物です。同じ一人の人間でありながら、時代や文脈によって異なる名前・称号で呼ばれてきました。

パウロを表す主な呼び名

  • タルソスのサウロ(Saul of Tarsus) ― 回心前の本来の名前に、出身地を添えた呼び方
  • 使徒パウロ(Paul the Apostle) ― キリスト教における彼の役割を示す最も一般的な呼び名
  • タルソスのパウロ(Paul of Tarsus) ― 小アジアの都市タルソス出身であることを強調した呼び方
  • 聖パウロ(Saint Paul) ― キリスト教会で聖人として崇敬される際の呼び名

サウロからパウロへ――名前の変遷

パウロは元々、「サウロ(サウル)」というヘブライ語系の名前で呼ばれていました。これは旧約聖書の初代イスラエル王サウルと共通する、ユダヤ人として由緒ある名前です。

しかし、ダマスコへの途上で復活したイエスに出会い回心した後、彼は次第に「パウロ」というギリシャ・ローマ風の名前を用いるようになります。ローマ市民権を持っていたこともあり、異邦人への宣教という活動において、この名前がふさわしいと考えられたのです。

なぜ这么多の呼び名が存在するのか

パウロの呼び名が多いのは、彼がユダヤ人でありながらローマ帝国各地で活動し、多様な文化圏の人々と関わったためです。ヘブライ語の伝統では「サウロ」、ローマ世界では「パウロ」、そして信仰の共同体では「使徒」「聖人」として記憶されてきました。

つまり、これらの名前はすべて同一人物――キリスト教の発展に決定的な影響を与えた使徒パウロを指しているのです。