はじめに
18世紀のヨーロッパでは、絶対王政の君主たちが啓蒙思想の一部を取り入れながら権力を維持しようとする「啓蒙専制主義」という政治形態が登場しました。この記事では、専制政治の特徴や啓蒙専制君主の具体例、さらにブラジル植民地に大きな影響を与えたポンバル侯爵の政策まで、演習問題と解答形式でわかりやすく解説します。
設問
問1
専制的な政府はどのようにして見分けることができるか説明しなさい。
問2
啓蒙専制主義とは何か。
問3
絶対王政は啓蒙思想のどのような点において影響を受けなかったか。
問4
啓蒙専制君主とみなされる国王の名前を挙げなさい。
問5
ブラジルにおける啓蒙専制主義について答えなさい。
a) ポンバル侯爵とは誰か。
b) ブラジル植民地に関してポンバル侯爵が実施した主な施策を挙げなさい。
解答
問1の解答
専制政治は、一人または特定の一団が広範な政治権力を握っているあらゆる政体に見られます。一般に専制的な政府は、国民の意見や表現の自由に反し、他の政治機関による投票や協議を一切経ることなく法律を強制的に施行するのが特徴です。
問2の解答
啓蒙専制主義とは、18世紀のヨーロッパで生まれた政治形態です。当時の専制君主たちは自らの権力を強化・安定させるため、啓蒙思想家たちの理念を採り入れ、国民経済の発展や政治制度の機能改善に役立てました。その結果、多くのヨーロッパの君主国は徴税制度を近代化し、教育を受けた有能な人材を重要な官職に積極的に登用するようになりました。
問3の解答
ヨーロッパの多くの国王が啓蒙思想の価値観を部分的に受け入れたものの、彼らはいずれも王権を批判する政治思想については頑なに拒否しました。多くの啓蒙思想家にとって、国王が統治する体制は、市民の平等と自由に基づく政治体制の発展に必要な条件を備えていないと考えられていたためです。
問4の解答
啓蒙専制君主の代表例としては、以下が挙げられます。
- エカチェリナ2世(ロシア)
- フリードリヒ2世(プロイセン)
- ヨーゼフ2世(オーストリア)
問5の解答
a) ポンバル侯爵(セバスティアン・ジョゼ・デ・カルヴァーリョ・エ・メロ)は、ポルトガル王ジョゼ1世に仕えた大臣です。彼は国家財政の支出を抑え、植民地からの収益拡大を図るさまざまな政策を実行しました。
b) 主な施策としては、次の点が挙げられます。
- ブラジルにおける税収を管理する監視・検査体制の強化
- 植民者との対立を繰り返したことを理由としたイエズス会の追放
- ユダヤ系住民に対する「新キリスト教徒」という呼称の廃止