歴史クイズ

1876年の米大統領選挙――当選したのは誰?歴史に残る激戦の全貌

史上最も激しい選挙の一つ

1876年のアメリカ大統領選挙は、同国史上最も激しく争われた選挙の一つとして知られており、その結果は深刻な憲政の危機を引き起こしました。南北戦争後の復興期にあたるこの時期、国内は分裂の危機に瀕していました。

共和党のヘイズがわずか1票差で勝利

共和党候補のラザフォード・B・ヘイズは、民主党候補のサミュエル・J・ティルデンに対し、わずか1票差の選挙人票で勝利しました。実は一般投票ではティルデンの方が約25万票多く獲得していたものの、複数の州で開票結果に異議が唱えられ、合計20票分の選挙人票の帰属が確定しないまま膠着状態に陥ったのです。

「盗まれた選挙」論争と内戦寸前の緊張

民主党側は「選挙が不正に奪われた」と強く主張し、国民感情は対立を深め、一時は内戦再燃の懸念さえ取り沙汰されるほどの緊迫した状況となりました。

特別委員会による決着

この危機を打開するため、連邦最高裁判事や上下両院議員から構成される特別委員会が設置されました。しかし委員会は党派線に沿って投票を行い、結局は共和党寄りの多数決によりヘイズ支持を決定。こうしてヘイズは1877年3月、正式に第19代大統領に就任しました。裏では、南部からの連邦軍撤退などを条件とした政治的取引(いわゆる「1877年の妥協」)によって、民主党側が結果の受け入れに同意したとされています。

選挙制度への教訓

1876年の選挙は、僅差の選挙がもたらす混乱と危険性を示す典型例として、今日でもたびたび引用されます。この苦い経験は、後に選挙人票の集計・確定手続きを明確化する法律の制定へとつながり、大統領選挙プロセスの改革のきっかけとなりました。