歴史物語

新発見:ローマ軍団兵は実は贅沢な暮らしをしていたのか?

新発見:ローマ軍団兵は実は贅沢な暮らしをしていたのか?

常識を覆すローマ軍団兵像

古代ローマの軍団兵といえば、規律を重んじ、贅沢を嫌うスパルタ的な生活を送っていた——それが長年の定説でした。しかし、近年の考古学調査により、この通説は見直されようとしています。

ブルガリアにあるノヴァエ要塞(現在のスヴィシュトフ)の遺跡では、帝国東部戦線に配属されたローマ軍団兵たちの暮らしぶりを物語る手がかりが、次々と姿を現しています。

ワルシャワ大学チームが発掘した「宝物」の数々

ワルシャワ大学の考古学者チームはこの地域で、数百枚に及ぶコインと、骨・青銅・ガラス・角といった素材で作られた貴重な工芸品からなる埋蔵物を発見しました。年代は紀元1世紀から6世紀にわたりますが、いずれも時代を感じさせないほど良好な状態で保存されていたといいます。

これらの所持品は、辺境に駐屯する兵士たちが、単に過酷な任務に耐えるだけの日々を送っていたわけではなく、ある程度の富と文化的な暮らしを享受していたことを示唆しています。

百人隊長の邸宅には私設浴場まで完備

さらに注目すべきは、同じ調査で百人隊長(ケントゥリオ)が住んでいたとみられる住居跡が確認されたことです。豊かな調度品が残るこの家には、なんと私設の浴場(バルネウム)まで備わっていました。

温泉施設のような私的浴場を持つことは、当時のローマ社会において明確な富の象徴でした。少なくとも上級将校クラスの軍人は、質素どころか、むしろ快適で裕福な生活を楽しんでいた——今回の発見は、古代ローマ軍の実像に対する私たちの理解を大きく更新するものと言えるでしょう。