オリーブオイル。古代ローマにおいても、天然の医薬品として重宝されていました。
古代の人々にとっての「万能薬」
オリーブオイルは、エトルリア人をはじめとする古代の多くの民族において、医療的・治療的な役割を果たしてきました。もちろん、その伝統を受け継いだ古代ローマ人も例外ではありません。
処方箋に並んだオリーブオイル
ローマでは、オリーブオイルは単なる食品ではなく、まさに本物の薬であるかのように処方されていました。そのまま純まま純粋に摂取されることもあれば、他の効能のある物質と混ぜ合わせて用いられることもありました。
特に効果が期待されたのは、腸や胃に関するさまざまな不調です。たとえば、潰瘍や、原因・性状を問わない疝痛(せんつう)などの症状を鎮めるために、オリーブオイルが処方されました。
解熱剤としての活用
さらに注目すべきは、オリーブオイルが解熱剤としても頻繁に使用されていた点です。大人だけでなく子どもの発熱を下げる目的でも用いられ、家庭での応急処置から専門的な治療まで、幅広い場面で活躍していました。
現代につながる知恵
こうした古代ローマの用法は、科学的な裏付けこそ当時はなかったものの、オリーブオイルが持つ抗炎症作用や胃粘膜保護効果など、現代の研究でも認められている効能を経験的に捉えていたとも言えます。食卓の調味料にとどまらず、生活の中の「薬」として親しまれてきたオリーブオイルの歴史は、自然療法の長い伝統を物語っています。