
ロンドンで落札された「聖女の指輪」
数か月前、イギリス・ロンドンで一つの銀製の指輪が約40万ユーロで落札されました。
この指輪の何がそんなに特別なのでしょうか。
オルレアンの乙女が遺した品か
注目を集める理由は、この指輪がジャンヌ・ダルク——「オルレアンの乙女」として知られるフランスの国民的英雄——のものであると伝えられている点にあります。彼女は異端の罪に問われて死刑を宣告され、1431年5月30日、ルーアンで火刑に処された人物です。
興味深いことに、裁判の記録によれば、ジャンヌ自身がこの宝石について語っていたといいます。それは金メッキを施したシンプルな銀の指輪で、3つの十字架が彫られ、「Jhesus Maria(イエス・マリア)」という銘が刻まれていたそうです。
なぜ指輪はイギリスに渡ったのか
では、なぜこの指輪がイギリスにあったのでしょうか。答えは比較的単純です。乙女の処刑後、この指輪は、彼女を裁いた教会裁判所の一員であったイングランドのヘンリー・ボーフォート枢機卿の手に渡ったとされるのです。
買い手にとっては「掘り出し物」?それとも……
これは買い手にとってのお買い得品だったのでしょうか。歴史的価値が本物であれば、間違いなくそう言えるでしょう。
しかしながら、少なからぬ学者たちがこの真偽に疑問を投げかけています。彼らの説によれば、いわゆる「ジャンヌ・ダルクの指輪」は、実際の遺物などではなく単なる伝説にすぎないかもしれないというのです。
はたしてこの謎めいた指輪の正体について、確定的な結論が導き出される日は訪れるのでしょうか。