
狩りをこよなく愛したルイ16世
狩り――とりわけキツネ狩りは、過去数世紀にわたり君主や貴族たちに最も愛された娯楽でした。フランスの若き国王ルイ16世は、この趣味に計り知れないほどの情熱を注いでいました。毎朝夜明け前に起き、夕方には疲労困憊で宮殿へ戻るという生活にもかかわらず、いかなる理由があろうとも毎日の狩りを欠かすことは決してなかったのです。
狩りを嫌った王妃マリー・アントワネット
ところが、その妻であるマリー・アントワネットは、年齢的にも身分的にも稀有な例外でした。彼女にとって狩りは、無意味で退屈な娯楽であるばかりでなく、残酷な行為でもあったのです。フランスの王妃は動物を深く愛しており、銃弾や猟犬の噛みつきによって傷つけられる動物たちの姿を見続けることは、彼女にとって耐え難い苦痛でした。
宮廷のしきたりと王妃の知恵
しかしながら、ヴェルサイユ宮廷の生活を律する厳格なエチケット(作法)から逃れることは、事実上不可能でした。とりわけ女性にとってはそうであり、望むと望まざるとにかかわらず、夫の意向に従わざるを得ないのが当時の常識でした。
そこで、優しく思いやりにあふれた性格の王妃は、夫を喜ばせるために時折ルイ16世の狩りに同行することにとどめ、自らの馬車には新鮮な料理や清涼飲料水を積み込み、絶妙なタイミングで狩りの参加者一同にふるまったのです。
こうして王妃は、自分なりのやり方で、誰かの役に立てる喜びを見出したのでした。