歴史物語

クリストファー・コロンブスの死後、遺体はどうなったのか?―数奇な移葬の歴史

クリストファー・コロンブスの死と最初の埋葬

1506年、新大陸発見で知られる探検家クリストファー・コロンブスは、スペインのバリャドリッドでこの世を去りました。当初、彼の遺体は同市内に埋葬されていました。

セビリアの修道院への移葬

1542年、コロンブスの遺体は掘り起こされ、スペイン南部の都市セビリアにあるドミニコ会の修道院「サンタ・マリア・デ・ラス・クエバス」へと移され、そこの礼拝堂に改めて埋葬されました。

19世紀、再び動き出した遺体

しかし、19世紀初頭に修道院が取り壊されたことにより、遺体は再び掘り起こされる運命となりました。こうしてコロンブスの遺体は、死後長い歳月をかけて幾度もの移転を重ねることになったのです。

セビリア大聖堂での永眠

1898年、遺体はついにセビリア大聖堂へと移されました。ここで彼を待っていたのは、彫刻家アルトゥーロ・メリダによって設計された壮麗な墓でした。現在でも、コロンブスの遺体は「コロンブス廟」と呼ばれる記念碑的な建造物の中に厳かに納められており、世界中から訪れる多くの人々を見守り続けています。

遺骨の所在をめぐる論争

なお、コロンブスの遺骨については、歴史の過程でキューバやドミニカ共和国にも運ばれたとする記録があり、「本当にセビリアに眠っているのは誰なのか」という議論が今なお続いています。複雑な移葬の歴史ゆえに、その真偽を確定させることは容易ではないのです。