伝説によると、サンタクロースは1901年、フランスの作家ジュール・ヴェルヌの名作冒険小説『八十日間世界一周』の主人公であるイギリス人紳士フィリアス・フォッグのために、世界初となる「80日間での世界一周」を手配したと語られています。
『八十日間世界一周』とはどんな物語?
『八十日間世界一周(Around the World in Eighty Days)』は、SFの父とも呼ばれるジュール・ヴェルヌが発表した冒険小説です。物語では、正確無比な紳士フィリアス・フォッグが、新しい使用人のパスパルトゥーを連れ、汽船や列車、象までも乗りこなしながら、80日以内に地球を一周できるかという賭けに挑みます。19世紀の交通網を駆使して世界中を駆け巡るこの物語は、今なお世界中で愛され続けています。
サンタと世界一周をつなぐ「伝説」
「1901年のクリスマスに、サンタクロースがフォッグのために世界一周の旅をプレゼントした」というのは、あくまで後世に語り継がれた一つの言い伝え(トリビア)です。史実として裏付けのある話ではありませんが、空を飛び、一夜にして世界中を巡るサンタクロースの姿と、「80日間で地球を駆け抜ける」という壮大な冒険譚が重ね合わせられた、ロマンチックな逸話として親しまれています。
現実の人類初の動力飛行は1903年のライト兄弟によるものであり、小説の中でフォッグが旅に出たのは1872年のこと。それでも、この伝説は「サンタ=不可能を可能にする存在」というイメージを見事に表しているといえるでしょう。