歴史物語

家にクローゼットが備え付けられるようになったのはいつから?その歴史を解説

現在のような「クローゼット」がアメリカの住宅に登場し始めたのは、19世紀後半から20世紀初頭、おおよそ1880年代から1920年代にかけての時期です。それ以前の住宅には組み込み型の収納はほとんどなく、人々は衣装箪笥(アルモワール)、ワードローブ、チェストなどの独立した家具を活用して衣類や持ち物を整理していました。

クローゼット普及の背景

クローゼットの普及は、当時の社会的・技術的な変化と深く結びついていました。都市の拡大に伴い住空間が狭くなるなか、限られたスペースを効率的に使う需要が高まっていきます。さらに、バルーンフレームと呼ばれる新しい工法や建材の発展により、住宅の設計段階でクローゼットを組み込むことが容易になりました。

1900年代初期には標準設備に

1900年代初期までに、クローゼットは新築住宅における標準的な設備となりました。特に中流階級や上流階級の住宅では顕著で、専用の収納スペースがあることで家の機能性や魅力が高まり、より整然とした生活環境を実現できるとして人気を集めました。

地域や所得格差による普及の違い

ただし、クローゼットの普及度合いは、経済状況や地理的な要因によって大きく異なっていた点にも注目が必要です。農村部や低所得層の家庭では、都市部や裕福な家庭と比べて、クローゼットの導入が遅れたり、規模が小さかったりする傾向がありました。