ジョニー・アップルシードとはどんな人物?
ジョニー・アップルシードとして知られる本名ジョン・チャップマン(John Chapman、1774年〜1845年)は、アメリカ合衆国の歴史に名を残す開拓者であり、苗木師(ナーサリー・マン)です。彼の最大の功績は、リンゴの木をアメリカ中西部へ広く普及させたことにあります。現在ではアメリカ民話の英雄として語り継がれ、「リンゴの種をまきながら大陸を旅した男」として親しまれています。
リンゴの木を中西部に広めた開拓者
18世紀末から19世紀にかけて、ジョン・チャップマンはマサチューセッツ州出身としてペンシルベニア州を経由し、オハイオ州やインディアナ州などの中西部へと移住者の先駆けとして活動しました。当時、西部へ移り住む入植者たちにとって、果樹を持つことは「土地を定住のものとした証」とみなされる重要な要件でした。
彼は単に種をばらまいていたわけではなく、実は計画的に苗床(ナーサリー)を作り、柵で囲んで管理し、成長した苗木を入植者たちに売却したり物々交換したりしていました。この合理的かつ誠実なビジネス手法により、彼のリンゴ園はオハイオ川流域からインディアナ州北部まで広範囲に点在することとなりました。
伝説の裏にある実像
民話では「頭に鍋をかぶり、裸足で歩き回る風変わりな善人」として描かれることが多いジョニー・アップルシードですが、実際には敬虔な宗教家でもありました。彼はスウェーデンボルグ派(新エルサレム教会)の熱心な伝道者として、旅の途中で聖書や宗教書のページを配って回ったと言われています。
また、動物への深い愛情や自然保護への敬意から、後世には環境保護運動の象徴的存在ともされています。
まとめ
ジョニー・アップルシード(ジョン・チャップマン)は、リンゴの木を通じてアメリカ中西部の開拓を支えた苗木師であり、実業家であり、伝道者でした。その温厚な人格と献身的な生き方は、死後に伝説となり、今もなおアメリカ文化において「自然と共生する人物」の代名詞として愛され続けています。