ここでいう「王」とは、第二次世界大戦中のイギリス国王ジョージ6世のことです。
ドイツ空軍による猛爆撃「ザ・ブリッツ」
1940年から翌年にかけて、ドイツ空軍(ルフトヴァッフェ)はロンドンに対して激しい空爆を繰り返しました。この一連の爆撃は「ザ・ブリッツ」と呼ばれ、首都の各所が甚大な被害を受けました。その最中、象徴であるバッキンガム宮殿自身も幾度となく被弾しています。
危険を顧みず首都に留まる決断
自らと家族の命が直接脅かされる状況にあっても、国王は首都を離れることを頑なに拒みました。政府内には王族を安全な場所へ避難させるべきだという声もありましたが、ジョージ6世はそれを退け、爆撃の標的となるロンドンにとどまり続ける道を選んだのです。
国民の士気を支えた存在
戦争遂行の期間を通じて国王が陣頭に立って姿を見せ続けたことは、イギリス国民の士気を大きく高める力となりました。
苦難を分かち合うことで生まれた結束
臣民たちと同じ危険の中で暮らし、同じ苦しみを分かち合うことで、ジョージ6世は国民の覚悟を固め、「最終的な勝利は必ず訪れる」という信念を強く植え付けたのです。王冠を戴いた指導者のこうした姿勢は、今日でもイギリスの歴史において模範的な指導力として語り継がれています。