アメリカ独立革命の背景を理解するうえで、イギリスが北米植民地に課した一連の法律の時系列を把握することは非常に重要です。ここでは、「宿営法」と「耐え難き諸法」の成立時期と内容を整理して解説します。
宿営法(The Quartering Act)とは
宿営法は1765年にイギリス議会で成立しました。この法律により、北米植民地の住民はイギリス軍の兵士に対して宿舎や食料などの物資を提供する義務を負わされました。駐留軍の維持費用を植民地側に負担させる狙いがありましたが、住民への経済的負担と不満を大きく高める結果となりました。
耐え難き諸法(Intolerable Acts)とは
一方、耐え難き諸法は1774年に制定されました。これは、1773年のボストン茶会事件に対する報復としてイギリスが課した一連の懲罰的な法律です。ボストン港の閉鎖やマサチューセッツ植民地の自治権制限などが含まれており、植民地の人々から「耐え難き」と呼ばれるほど強い反発を受けました。これらの法律は、後に第一回大陸会議の開催へとつながる重要な契機となりました。
結論:先に成立したのは宿営法
以上のように、宿営法は1765年、耐え難き諸法は1774年に成立しています。したがって、先に成立したのは宿営法であり、両者の間には約9年の差があります。宿営法は印紙法などとともに初期の対立を深め、耐え難き諸法は独立運動の決定的な引き金となった点で、それぞれ異なる役割を果たしたといえます。