「あなたの疲れた者を、貧しい者を、群れなす大衆を、自由に息することを渇望する者たちを、私に与えなさい」――この有名な一節は、移民の国アメリカの精神を象徴する言葉として、世界中で愛されてきました。
世界で最もよく知られた詩の一節
この言葉は、アメリカの詩人エマ・ラザルス(Emma Lazarus)が1883年に発表したソネット「新しいコロッサス(The New Colossus)」の一節です。ニューヨーク港にそびえ立つ自由の女神像の台座には、この詩を刻んだ銘板が掲げられており、今や観光客だけでなく、多くの人々の心をつかむ名言として親しまれています。
エマ・ラザルスと「新しいコロッサス」
エマ・ラザルスは1849年にニューヨークで生まれたユダヤ系アメリカ人の詩人です。彼女は自由の女神像の台座建設のための資金募集活動に参加し、その一環としてこの詩を書き上げました。当時はさほど注目されることはありませんでしたが、彼女の死後、1903年に友人たちの尽力によって銘板が女神像に設置され、次第に世界的に有名な作品へと成長していったのです。
フランスからの贈り物、自由の女神像
自由の女神像は、アメリカ独立戦争100周年を記念する友好の証として、フランスからアメリカへ贈られました。彫刻家フレデリク・バルトルディの手によって制作され、1886年に正式に除幕されています。ラザルスの詩は、この壮大な記念碑に新たな意味を与え、女神像を単なる芸術作品から、自由と希望を求めるすべての人々を受け入れる象徴へと変えたのです。