モハンダス・カラムチャンド・ガンジー(マハトマ・ガンジー)は、その生涯において合計14回のハンガーストライキ(断食闘争)を行ったことで知られています。
非暴力不服従の手段としての断食
ガンジーにとって断食は、単なる抗議行動ではありません。「サティヤーグラハ(真理の把握)」と呼ばれる非暴力・不服従運動の中核をなす精神的な手段であり、自らの身体を犠牲にすることで相手の良心に訴えかけ、対話と妥協への道を開くためのものでした。
断食の主な目的
ガンジーがハンガーストライキを行った目的は多岐にわたりますが、主なものは以下の通りです。
- イギリスによるインド植民地支配への抗議
- 不可触民(ダリット)とされた人々の権利向上
- ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の宗教対立の鎮静化
- 独立運動における暴力行為の制止
特に有名な断食の例
なかでも1932年の断食は歴史的に重要です。イギリス政府が不可触民向けの分離選挙区制度を導入しようとした際、ガンジーはこれに反対して断食に入り、結果として「プーナ協定」の締結につながりました。また、1943年には投獄中に21日間の断食を実施し、世界中から大きな注目を集めました。晩年には、インド分割に伴う宗教暴動を止めるための断食も行い、その訴えは多くの人々の心を動かしました。
まとめ
ガンジーは生涯で14回のハンガーストライキを実践し、非暴力という思想を世界に広めました。武力に頼らず社会的・政治的変革を目指すその手法は、後の公民権運動などにも多大な影響を与え続けています。