万里の長城とは
万里の長城は、中国の北部および北東部の国境沿いに築かれた巨大な防御施設です。東は河北省の秦皇島付近から渤海湾沿岸を経て高台付近まで、西は甘粛省まで延びています。さらに、北京付近から南へ向かう内側の城壁(内長城)も存在し、ほぼ邯鄲まで達しています。
始皇帝による大規模な建設
最も長い区間が造られたのは、秦の始皇帝(在位:紀元前221年〜210年)の時代です。当時、中国を脅かしていた北方遊牧民族の侵入を防ぐため、それ以前に存在した諸国の城壁をつなぎ合わせ、土・石・レンガなどを用いて大規模な要塞として再構築されました。
世界最長の人工建造物
万里の長城は、世界最長の人工建造物として知られ、主要区間だけでも約2,400kmに及びます。支線や要塞なども含めた総延長はさらに長く、その規模は人類史上類を見るものがあります。「万里」という名称も、その途方もない長さに由来しています。
現代における保存と観光
長い間、風化や戦乱によって荒廃していた長城でしたが、20世紀以降、中国政府によって複数の区間が修復され、観光名所として整備されました。特に北京近郊の八達嶺(バダリン)や慕田峪(ムーティエンユー)は人気が高く、国内外から年間数百万人規模の観光客が訪れています。1987年にはユネスコの世界文化遺産にも登録されました。
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