アジアの歴史

古代中国史入門:紀元前5000年〜前551年、商(殷)と周の時代

古代中国史入門:紀元前5000年〜前551年、商(殷)と周の時代

紀元前5000年頃:農耕の始まり

農業の起源

現在の中国にあたる地域では、太古の人々が黄河(英語では Yellow River、中国語では Huang He)の河岸で農耕を始めました。彼らはアワ(きび)などの穀物、果物、木の実、野菜を栽培し、豚・犬・鶏などを飼育して生活していました。

最古の農村の出現

中国最初の農民たちは村落を築き、石器を使って畑を耕し、色鮮やかな彩文土器と呼ばれる美しい装飾土器を作り上げました。

紀元前4000年頃:稲作のはじまり

さらに南に位置する長江(揚子江)の流域は気候が温暖で湿潤だったため、この地では稲作が可能でした。こうして中国では、北の粟・雑穀農業と南の稲作という二つの農業文化が並行して発展していきました。

紀元前2700年頃:絹の製造

絹糸は蚕(カイコ)という一種のイモムシから作られます。蚕はさなぎになる前に、自分自身を守るために繭を紡ぎます。中国人は世界で初めて、この繭から糸を繰り出す技術を習得し、繊細な絹織物を織り上げました。

古代中国史入門:紀元前5000年〜前551年、商(殷)と周の時代

紀元前1766年〜前1027年:商(殷)王朝の時代

王朝による統治

この時期、中国の大部分は王族、すなわち商(殷)王朝によって支配されていました。王が死去すると、巨大な墓に青銅器や玉の細工などの貴重な品々とともに埋葬され、来世でも王に仕えられるよう、馬車・馬・使用人が犠牲として捧げられました。

金属加工の技術

商時代の職人たちは青銅製の武器や容器を作る技術に優れていました。非常に精巧な青銅の鼎(かなえ)は、神々であると信じられていた祖先への供物として、食物や酒を備えるために使われました。

紀元前1400年頃:甲骨文字による占い

未来を占うための記録として、中国で文字が登場しました。中国の神官たちは「卜骨(ぼっこつ)」と呼ばれる獣の骨や亀の甲羅に質問を刻み、火で熱してひび割れさせます。そしてその割れ目の模様を「読み取る」ことで、問いへの答えを導き出したのです。これが後に漢字の原型となった甲骨文字です。

紀元前1027年〜前221年:周王朝の時代

商の王たちは周の民族に敗れました。新しい周の王たちは、貴族の家々に対して忠誠と戦時の援助と引き換えに土地を与える封建制度を採用しました。

古代中国史入門:紀元前5000年〜前551年、商(殷)と周の時代

紀元前722年〜前481年頃:周王朝の衰退

諸侯の台頭

貴族たちの勢力が増大するにつれ、周の王たちは国を統制できなくなりました。貴族たちはそれぞれ独自の小王国を築き、領土を広げようと互いに絶えず争うようになりました。これが後の春秋戦国時代へとつながっていきます。

紀元前551年:哲学者孔子の誕生

孔夫子(孔子)の教え

孔子は知恵と道徳を説きました。「人々が正しく振る舞うとき、戦争は終わるだろう。人は為政者に従うべきであり、為政者は人に慈しみをもって接すべきである」というのが、その思想の中核です。