結論:原爆投下のパイロットは自殺薬を所持していなかった
「日本に原爆を投下したパイロットは、任務失敗時に備えて自殺薬を服用するようになっていたのか?」という疑問に対する答えは「いいえ」です。彼らは自殺用の毒薬を支給されていませんでした。
米軍における自殺薬の支給実態
第二次世界大戦中、アメリカ軍は確かに一部の隊員に自殺用の毒薬を支給していました。これは、敵に捕虜となった際の過酷な尋問や拷問から機密情報を守ることを目的としたものであり、ごく限られた特殊部隊の要員だけがその対象でした。
原爆投下部隊は対象外だった理由
1945年8月6日に広島へ、同年8月9日に長崎へ原爆を投下したのは、それぞれB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」と「ボックスカー」の搭乗員です。これらの任務を遂行した第509混成部隊のパイロットおよび乗員は、この自殺薬の支給対象には含まれていませんでした。
つまり、「原爆という極秘かつ重大な任務を担ったからこそ、万が一の際に自殺薬が渡されていたのではないか」という推測は事実ではなく、あくまで特殊部隊の一部に限定された措置だったのです。