通説とは逆に、土地は増加していた
進歩主義の時代(1890年~1920年)に、アメリカ先住民は数百万エーカーの土地を失った――こうした見方がしばしば語られますが、歴史的事実は異なります。実はこの時期、先住民たちはむしろ100万エーカー(約40万ヘクタール)を超える土地を新たに獲得していました。
同化政策から自治促進へという政策の大転換
この時代の最大の特徴は、連邦政府のインディアン政策における方向転換です。それまでの政策は、先住民を主流のアメリカ社会へ強制的に「同化」させることを主眼としていました。しかし進歩主義の時代に入ると、政策の重点はアメリカ・インディアンの自立と自治権の拡大を促すものへと移行していきました。
転換をもたらした背景
この変化には複数の要因が関わっていました。進歩主義的な改革者たちが、従来の強制的な同化政策の問題点を鋭く批判するようになったこと、さらに先住民自身の声や組織的な運動が次第に政治的影響力を持つようになったことが挙げられます。こうした動きは、後の1934年のインディアン再組織法による保留地制度の強化など、より本格的な自治支援政策への道を開く重要な布石となりました。
まとめ
進歩主義の時代は、先住民にとって土地を奪われる時代ではなく、土地の回復と自治への第一歩を踏み出した転換期だったのです。「数百万エーカーの損失」という通説は、この時代を正しく理解するうえで訂正されるべき視点だと言えるでしょう。