アナコンダ計画——南北戦争における北軍の海上封鎖戦略
アメリカ南北戦争中、南軍(アメリカ連合国)が綿花を売却したり、必要な物資を購入したりするのを妨げた北軍の戦略は、「アナコンダ計画(Anaconda Plan)」と呼ばれています。
この計画は1861年、北軍の総司令官ウィンフィールド・スコット将軍によって提唱されました。その核心は、南軍沿岸部に対する大規模な海上封鎖の実施にありました。綿花の輸出を遮断し、武器や弾薬などの必需品の輸入を防ぐことで、南軍経済を内側から締め上げることを狙ったものです。
「大蛇」にちなんだ作戦名
この計画が「アナコンダ」と呼ばれる理由は、南軍を巨大な蛇が締め上げるように包囲し、徐々に弱らせていくという発想によるものです。当時の風刺漫画では、スコット将軍の構想が「グレート・スネーク(大蛇)」として描かれ、広く知られるようになりました。
3,000マイル超の海岸線を封鎖
北軍は実際に、南軍側の3,000マイル(約4,800キロメートル)を超える海岸線を封鎖しました。これにより、南部の船舶が港を出入りすることは極めて困難になり、ヨーロッパへ綿花を輸出して外貨を得るという南部経済の根幹が大きく損なわれました。
同時に、武器・弾薬・医薬品といった戦争遂行に不可欠な物資の調達路も断たれたため、南軍は深刻な物資不足に陥り、戦争全体の帰趨に大きな影響を与えることとなりました。