北米の歴史

第一次世界大戦の戦車には大砲があったのか?当時の武装の実態を解説

結論から言えば、第一次世界大戦で使用された戦車の多くは、大砲(砲)を搭載していました。ただし、その武装内容は機種によって大きく異なり、機関銃のみを主兵装とする戦車もあれば、野砲や榴弾砲、加農砲を備えた戦車も存在しました。

国によって異なった戦車の主兵装

第一次世界大戦期の戦車は、その用途や設計思想に応じてさまざまな火器を搭載していました。

イギリス軍の戦車

イギリスのマークV戦車(Mark V)は、側面のスポンソン(突出した砲座)に6ポンド砲(57mm砲)を2門搭載し、さらに複数の機関銃を備えていました。興味深いことに、イギリス軍では砲を搭載するタイプを「男性型(メイル)」、機関銃のみを搭載するタイプを「女性型(フェイル)」と呼び分けていました。女性型は対歩兵戦を主目的としたもので、対装甲火力は持ち合わせていませんでした。

フランス軍の戦車

フランスのシュナイダーCA1(Schneider CA1)は、車体前方に75mm榴弾砲を1門搭載していました。また、サン・シャモン(Saint-Chamond)戦車も75mm砲を装備し、塹壕突破時の火力支援を担いました。

ドイツ軍の戦車

ドイツが開発したA7V戦車は、車体前面に57mm砲(捕獲したロシア製砲)を1門搭載し、加えて最大6挺の機関銃を備えていました。

まとめ

このように、第一次世界大戦の戦車には大砲が広く搭載されており、塹壕線の突破や鉄条網の破壊、敵陣地への直接射撃などに活用されました。ただし当時は「戦車=大砲」という固定概念がまだなく、機関銃主体の軽武装タイプも並行して運用されていた点が、現代の戦車とは大きく異なる特徴といえます。