北米の歴史

アメリカ独立革命前後に「ロイヤリスト」であるとは何を意味したのか?その実態と苦難を解説

アメリカ独立革命期の「ロイヤリスト」とは

アメリカ独立革命に至る数年間、そして革命の最中において「ロイヤリスト(Loyalist)」であるとは、イギリス王室とイギリス政府への忠誠を保ち続けることを意味しました。彼らは「トーリー(Tories)」あるいは「キングズ・メン(King's Men/王党派)」とも呼ばれ、当時のアメリカ植民地で勢いを増していた独立志向や革命の気運に反対する立場を取った人々です。

革命の勃発により、ロイヤリストたちは極めて難しい状況に追い込まれました。同胞である植民地の人々から敵視され、革命側への忠誠宣言を強要されることも少なくありませんでした。多くのロイヤリストはイギリスへの支持を頑なに貫きましたが、中立を保つ者や、あえて革命側に加わる者も存在しました。

ロイヤリストの特徴と置かれた状況

1. 政治的・社会的な見解

ロイヤリストの多くは、イギリスによる統治の正当性とイギリス議会の権威を信じていました。彼らは革命という発想そのものに反対し、植民地人はイギリス帝国の一員として留まり、イギリス臣民としての恩恵を受け続けるべきだと主張しました。

2. 経済的な結びつき

多くのロイヤリストは、交易、商業、土地所有などを通じてイギリスと強い経済的関係を築いていました。イギリスからの独立は自らの経済的利益を脅かすものだと恐れていたのです。

3. 文化的なつながり

ロイヤリストは、文化的・社会的・宗教的な面でイギリスとの強い親近感を抱いていました。自分自身をイギリス臣民であると認識し、イギリスの伝統や遺産を誇りに思っていたのです。

4. 変化への恐れ

一部のロイヤリストは、独立という未知の結果を恐れていました。革命が混乱や不安定をもたらし、財産、権利、特権を失うことになりかねないと考えていたのです。

5. 迫害と弾圧

ロイヤリストは革命派からさまざまな形の迫害や弾圧を受けました。タールと羽毛を浴びせる「タール羽刑」に遭ったり、公衆の面前で嘲笑されたり、脅迫されたりすることも珍しくありませんでした。家を追われ、他の土地への避難を余儀なくされたロイヤリストもいました。

6. ロイヤリストの大量移住

1783年に独立戦争が終結すると、多くのロイヤリストはアメリカ合衆国を離れ、カナダなどのイギリス領へ移住することを選びました。彼らは裏切られたという思いを抱き、新しく誕生したアメリカ政府の下で暮らすことに納得できなかったのです。

まとめ

アメリカ独立革命期にロイヤリストであることは、イギリスによる統治とイギリス帝国の維持を支持する政治的立場を取ることを意味しました。ロイヤリストは多様な背景と忠誠の理由を持つ集団であり、激動の革命時代において、大きな試練と困難に直面することとなりました。