北米の歴史

米国南東部はどのようにして石炭を供給しているのか?主要産炭地域の実態

米国南東部は主要な石炭供給地ではない

米国南東部地域は、実は国内における石炭の有力な供給源ではありません。米国の石炭生産は、主に「盆地(ベースン)」と呼ばれる特定の地質地域に集中しており、それぞれが異なる特徴と生産規模を持っています。ここでは、米国の主要な産炭地域を詳しく見ていきましょう。

米国の主要な石炭産出地域

1. アパラチア盆地

アパラチア盆地は、ペンシルベニア州、ウェストバージニア州、バージニア州、ケンタッキー州、テネシー州、メリーランド州の一部にまたがる広大な産炭地帯です。米国石炭産業の歴史の中核を担ってきた地域であり、高品質な瀝青炭の産出で知られています。

2. イリノイ盆地

イリノイ盆地は、イリノイ州、インディアナ州、ケンタッキー州西部をカバーする中西部の主要産炭地域です。豊富な埋蔵量を誇りますが、硫黄分がやや高い石炭が多く、環境規制の影響を受けやすいという特徴があります。

3. パウダーリバー盆地(ワイオミング州)

ワイオミング州に位置するパウダーリバー盆地は、現在、米国で最大の石炭産出量を誇る地域です。低硫黄の亜瀝青炭を露天掘りによって大量かつ低コストで採掘できるため、火力発電向けの燃料として全米に供給されています。

まとめ

このように、米国の石炭供給を支えているのは南東部ではなく、アパラチア盆地、イリノイ盆地、そしてパウダーリバー盆地という三大産炭地域です。とりわけ近年は、ワイオミング州のパウダーリバー盆地が生産量の首位を占めており、米国のエネルギー供給において重要な役割を果たし続けています。