北米の歴史

米国憲法の下では、連邦政府と州政府のどちらが選挙を実施できるのか?

結論:連邦政府と州政府の両方が選挙に関与できる

はい。米国憲法の下では、連邦(国家)政府と州政府の両方が選挙の実施に関わることができます。憲法は州に対して連邦公職の選挙を規制する権限を与えていますが、同時に連邦議会にも、そうした選挙の規則を作成または変更する権限を認めています。

つまり、州が選挙実施の主な責任を担う一方で、連邦議会は選挙のあり方に関する規則を定めることができるという二重構造になっています。

連邦議員選挙における役割分担

具体例として、憲法は各州に対し、連邦下院議員および上院議員の選挙を実施することを求めています。州はこれらの選挙の日時や投票資格を設定する責任を負います。

ただし、連邦議会は有権者資格に関する最低基準を定める法律を可決してきました。たとえば、有権者は18歳以上の米国市民でなければならないといった要件です。このように、州の裁量に連邦レベルの統一基準が上乗せされる形になっています。

州・地方選挙は州が全面的に管理

一方、州知事や州議会議員、地方自治体の公職など、州および地方レベルの選挙については、憲法により州に完全な権限と責任が委ねられています。具体的には以下のような事項です。

  • 選挙の日時の設定
  • 有権者資格の決定
  • 投票の実施と開票作業

まとめ

このように、連邦政府は連邦選挙に関するルールづくりである程度の権限を持っていますが、米国における選挙の実際の運営は、主として各州が責任を負う仕組みとなっています。これは建国以来続く米国の連邦制(フェデラリズム)の特徴をよく表しており、州ごとに選挙制度や手続きに違いが生じる理由でもあります。