米国の1ドル硬貨の裏面には、合衆国国章(グレート・シール・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ)が描かれています。この国章は、紋章学上の鷲(イーグル)を中心としたデザインで、アメリカ建国の理念と歴史が込められた象徴的な意匠です。
鷲が持つ「オリーブの枝」と「矢」
国章の中央には翼を広げた鷲が描かれ、片方の爪にはオリーブの枝を、もう片方の爪には矢を持っています。オリーブの枝は平和への願いを、矢は国防への備えを象徴しています。平和を最優先しながらも、必要なときには力で守り抜くという、アメリカの基本姿勢を表現したものと解釈されています。
鷲の頭上にある13個の星
鷲の頭上には、13個の星からなる星座模様が配されています。これは独立当時の13の植民地、すなわち最初の13州を表しており、新しい国家の誕生を象徴する意匠です。
ラテン語の銘句「E Pluribus Unum」
国章の周囲には、ラテン語の標語「E Pluribus Unum(エ・プルリブス・ウヌム)」が刻まれています。この言葉は「多数から一つへ」を意味し、多様な人々と州が一つの国家として団結するという、アメリカ合衆国の建国精神を表しています。
補足:1ドル硬貨のデザインは時代によって異なる
なお、米国の1ドル硬貨は発行されるシリーズや年代によって裏面のデザインが異なります。サカガウィア・ドルや大統領1ドル硬貨などでは、年ごとにさまざまな図柄が採用されてきました。硬貨の収集や鑑定を行う際には、発行年やシリーズ名を確認しておくとよいでしょう。