「ヤンキー(Yankee)」は、アメリカ人、特にアメリカ合衆国北部の人々を指す言葉として広く知られています。しかし、この言葉がどこから来たのかについては明確な定説がなく、いくつかの有力な説が存在します。ここでは、代表的な4つの語源説をご紹介します。
オランダ語の「Janke(ヤンケ)」説
最も有名な説の一つが、オランダ語の「Janke(ヤンケ)」に由来するというものです。「Janke」は「小さなジョン(Little John)」を意味する愛称で、新大陸に渡ったオランダ人移民が、イギリス系植民者を呼ぶ際に使っていたとされています。
アルゴンキン語の「yankwee」説
もう一つの説は、北米先住民族の言語であるアルゴンキン語の「yankwee(臆病者)」に由来するというものです。先住民たちがイギリス系植民者を指して使った言葉が、後に「Yankee」として定着したと言われています。
オランダ語の「Jan Kees」「Jan Kaas」説
さらに、オランダ語の「Jan Kees」や「Jan Kaas」(John Cheese=「チーズのジョン」の意)に由来する説もあります。これらは本来、オランダ人に対する蔑称でしたが、外国の文脈で使われるうちに意味が変化し、別の対象を指す言葉へと転じたと考えられています。
中国・広東語の「Yengee」説
18世紀に広州(カントン)で活躍していたアメリカ人貿易商たちにちなんだ説もあります。現地の中国人が英語を訛って発音した「Yengee(イェンジー)」という呼び名が、「Yankee」の語源になったというものです。
現在の「ヤンキー」の使われ方
時代を経るうちに、「ヤンキー」という言葉は特定の地域や集団にとどまらず、アメリカ人全般を指す言葉へと広がっていきました。特に南北戦争の時代には、北部連邦側の人々を指す言葉として広く用いられるようになりました。
ちなみに、日本でいう「ヤンキー」は不良少年・少女を指す言葉として独自の意味で定着していますが、その由来はアメリカ英語の「Yankee」にあるとされています。同じ言葉でも、国によってまったく異なるニュアンスを持つ興味深い例といえるでしょう。