19世紀に西へ向かったアメリカの開拓者たちは、地域や季節によって大きく異なる気候に直面しました。とりわけ旅の中心となったグレートプレーンズ(大平原)は大陸性気候で、夏は猛暑、冬は厳寒という極端な温度差が特徴でした。
グレートプレーンズの気候特性
大平原の夏は非常に暑く、7月の平均気温は約32℃(華氏90度)に達しました。一方、冬の1月の平均気温はマイナス7℃(華氏20度)前後まで下がります。年間降水量はおよそ51センチメートル(20インチ)と少なく、乾燥した土地でした。しかも降雨は春から夏にかけて集中するため、水の分布には大きな偏りがありました。
開拓者を脅かした悪天候
吹雪(ブリザード)
吹雪は移動中の開拓者にとって最も危険な気象の一つでした。視界を奪われて方向感覚を失い、命を落とす旅行者も少なくありませんでした。
竜巻
竜巻も深刻な脅威であり、特に春から夏にかけて発生しやすいことで知られています。突然襲いかかる竜巻に対して、当時の人々が取れる防災手段はほとんどありませんでした。
干ばつ
干ばつは農作物や家畜に壊滅的な被害をもたらしました。もともと雨の少ないこの土地では、長期間雨が降らないだけで生活の基盤そのものが脅かされることになります。
気候以外の困難──険しい地形
開拓者たちの苦労は天候だけにとどまりませんでした。大平原の大地は起伏に富み、整備された道路や小道はほとんど存在しませんでした。そのため移動は困難で時間のかかる作業となり、旅の負担は一層重くなりました。
過酷な環境を乗り越えた開拓者たち
数々の試練にもかかわらず、開拓者たちは決して諦めることなく大平原への定住を実現していきました。彼らの勇気と不屈の精神こそが、厳しい自然条件を克服し、自分自身そして家族のために新しい生活を築き上げる原動力となったのです。