南北戦争の幕開けとなった発砲の舞台は「サムター要塞」
アメリカ南北戦争(1861年〜1865年)の発端となったのは、南軍のP・G・T・ボーリガード(PGT Beauregard)将軍によるサムター要塞(Fort Sumter)への砲撃でした。「コンフェデレート(南部連合)」という名前の要塞が攻撃されたのではなく、あくまで攻撃の標的となったのがサムター要塞である点に注意が必要です。
サムター要塞とはどんな場所か
サムター要塞は、サウスカロライナ州チャールストン港の入り口に建設された海防要塞で、開戦時には北部(連邦軍)の部隊が守備についていました。1861年4月12日未明、南軍はこの要塞へ向けて最初の一発を放ち、ここに南北戦争が正式に始まりました。
砲撃に至った歴史的背景
リンカーン大統領の就任前後、南部諸州が相次いで連邦から離脱する中、サムター要塞への補給・増援の可否が南北間の最大の火種となっていました。ボーリガード将軍率いる南軍は守備隊に降伏を要求しましたが拒否され、ついに攻撃を決行。約34時間にわたる砲撃の末、弾薬と食料が尽きた守備隊は要塞を明け渡しました。
この出来事の歴史的意義
サムター要塞の戦いでは奇跡的に死者が出なかったものの、この砲撃をきっかけにリンカーン大統領は義勇軍の召集を宣言し、両陣営とも本格的な戦争態勢へと移行していきました。こうして要塞での小規模な交戦が、4年間に及ぶ国家分裂の悲劇の序章となったのです。