オセアニアの歴史

ポーツマスが設立された理由とは?宗教的自由を求めた開拓者たちの歴史

宗教的自由を求めて:ポーツマス設立の背景

17世紀、北米の「ロードアイランド・プロビデンス植民地」(現在のアメリカ・ロードアイランド州)に設立された町ポーツマス。その最大の理由は、宗教的自由と信仰の自律を追求することでした。

当時のニューイングランド地方では、イングランド国教会から離脱した非国教徒たちが、マサチューセッツ湾植民地の厳格な宗教的統制のもとで苦しい立場に置かれていました。自らの信じるかたちで自由に礼拝できる場所を求めた人々は、より寛容な新天地へ移住する道を選んだのです。

アン・ハッチンソンと入植者たちの役割

1638年、マサチューセッツ湾植民地から追放された宗教指導者の一人であるアン・ハッチンソンとその支持者たちは、アクイドネック島(現在のポーツマスがある島)に入植し、この町を築き上げました。彼らは「ポカセット・コンパクト」と呼ばれる協定を結び、良心の自由に基づく自治共同体を立ち上げています。

ロジャー・ウィリアムズが果たした役割

また、独自の宗教観が原因でマサチューセッツ植民地から追放されたロジャー・ウィリアムズも、隣接するプロビデンスを設立するなど、ロードアイランド植民地全体の発展に欠かせない存在でした。彼が掲げた「政教分離」や「良心の自由」という思想は、ポーツマスをはじめとするロードアイランドの諸町の理念に深い影響を与えたとされています。

まとめ:信仰の自由のための共同体

ポーツマスの設立は、単なる土地の開拓ではなく、宗教的迫害からの解放を目指す人々による「信仰の自由のための共同体」づくりでした。この精神は、後のアメリカ合衆国憲法における信教の自由の原則にもつながっていく、歴史的に重要な出来事といえるでしょう。