オセアニアの歴史

所有者植民地とは?メリーランド・ペンシルベニアなど代表例をわかりやすく解説

イギリス領アメリカにおける「所有者植民地(プロプライエタリー・コロニー)」とは、国王から土地と統治権を与えられた個人やグループが運営した植民地のことです。ここでは、代表的な4つの所有者植民地について、創設者・設立年・目的をわかりやすく紹介します。

メリーランド(Maryland)

設立年:1634年
創設者:第2代ボルチモア卿セシリウス・カルヴァート(Cecilius Calvert)

メリーランドは、カトリック教徒であった第2代ボルチモア卿によって創設されました。当時のイングランドでは国教会以外の宗派が迫害されており、彼は母国で苦しんでいたカトリック教徒にとっての安全な避難場所となる植民地を作ることを目指しました。

ペンシルベニア(Pennsylvania)

設立年:1681年
創設者:ウィリアム・ペン(William Penn)

ペンシルベニアは、クエーカー教徒のウィリアム・ペンによって創設されました。彼は宗教の自由と平和を基盤とする社会の実現を掲げ、さまざまな宗派の人々を受け入れる「寛容の実験場」としてこの植民地を発展させました。

カロライナ(Carolina)

設立年:1663年
創設者:クラレンドン伯爵やサー・ジョン・コールトンら8人の所有者グループ

カロライナは、貴族や富裕な投資家からなる8人の所有者たちによって創設されました。彼らの主な目的は、利益を生み出す有望な植民地を建設することでした。その後、カロライナは南北に分割され、ノースカロライナとサウスカロライナの2つの植民地へと発展していきます。

ジョージア(Georgia)

設立年:1732年
創設者:ジェームズ・オグルソープ(James Oglethorpe)

ジョージアは、慈善家でありイギリス議会の議員でもあったジェームズ・オグルソープによって創設されました。彼はイングランドの貧困層や失業者に新たな生活の場を提供することを理念とし、債務者の更生も視野に入れた社会福祉的な性格を持つ植民地として知られています。

このように、所有者植民地はそれぞれ異なる動機——宗教的避難、信仰の自由、経済的利益、社会福祉——をもって創設されており、アメリカ植民地史の多様性を象徴する存在といえます。