クリストファー・コロンブスが第3回航海の後、鎖につながれてスペインへ戻されたという逸話は有名ですが、実際の経緯はもう少し複雑です。コロンブスは1500年に逮捕こそされましたが、まもなく釈放され、1502年には4回目にして最後となるアメリカ大陸への航海に出ています。
逮捕の背景:イスパニョーラ島の混乱
1498年に始まった第3回航海では、コロンブスは南米大陸へと足を踏み入れました。しかし、彼が総督を務めるイスパニョーラ島の植民地では、入植者との対立や反乱が相次ぎ、統治は深刻な混乱に陥っていました。スペイン王室には、コロンブス兄弟による厳しい支配への苦情が次々と届けられていたのです。
ボバディージャによる調査と逮捕
事態を収拾するため、スペイン王室はフランシスコ・デ・ボバディージャを調査官として派遣しました。1500年、現地に到着したボバディージャは、コロンブスの要請に応じて彼の権限を停止し、総督職を剥奪。コロンブスは弟たちとともに逮捕され、身柄を拘束されたままスペインへ送還されることになりました。
釈放と第4回航海
しかし、帰国後のコロンブスの扱いは決して過酷なものではありませんでした。カトリック両王(フェルナンドとイサベル)は彼をまもなく釈放し、王位継承者たちに丁重に引き合わせたとも伝えられています。王室からの信頼は完全には回復しなかったものの、コロンブスは探検家としての地位を保ち続けました。
そして1502年、コロンブスは4回目となる最後の航海に出航します。中央アメリカ沿岸部の探索を主目的としたこの航海を終えた後、彼は1506年にスペインで生涯を閉じました。
まとめ
コロンブスは第3回航海の後、ボバディージャの要請により1500年に逮捕されましたが、「鎖につながれて戻った」という劇的なイメージとは裏腹に、彼はまもなく自由の身となり、1502年には再び大西洋を渡る航海を実現しています。栄光と失脚、そして復活が入り混じった、波乱に満ちた人生の一幕といえるでしょう。