オセアニアの歴史

米国の副大統領にちなんで名付けられた州都はいくつある?

「アメリカ合衆国の副大統領にちなんで名付けられた州都はいくつあるのか?」――一見シンプルなこの問いには、意外なほど奥深い歴史が隠れています。よく答えとして挙げられるのが、ペンシルベニア州のハリスバーグとインディアナ州のインディアナポリスという2つの州都ですが、その名前の由来を詳しくたどってみると、話はもう少し複雑です。

ハリスバーグの由来:開拓者ジョン・ハリス

ペンシルベニア州の州都ハリスバーグは、18世紀初頭にサスケハナ川沿いに入植地を開いたイギリス系の交易商人ジョン・ハリス(John Harris)にちなんで名付けられました。彼が築いた拠点を起点として町が発展し、1812年には州都に選ばれています。ただし、このジョン・ハリスは副大統領ではなく、あくまでこの土地の初期開拓者・実業家であった点に注意が必要です。

インディアナポリスの由来:「インディアナ」とギリシャ語の組み合わせ

インディアナ州の州都インディアナポリスの名前は、「インディアナ(Indiana)」と、ギリシャ語で「都市」を意味する「ポリス(polis)」を組み合わせた造語です。州名自体が「インディアンの土地(Land of Indians)」に由来することから、その名称は先住民の歴史にも間接的につながっています。なお、インディアナ準州の初代知事を務め、後に第9代大統領となったウィリアム・ハリソンもこの地域の歴史に深く関わった人物ですが、彼もまた副大統領ではありません。

実際に副大統領経験者にちなむ州都は?

「副大統領を務めた人物」にちなんで名付けられた州都を厳密に探すと、ミズーリ州のジェファーソンシティ(Jefferson City)が該当します。市名の由来であるトーマス・ジェファーソンは、第2代副大統領を経て第3代大統領に就任した人物です。つまり、副大統領経験者そのものにちなむ州都は事実上1つ、関連する都市を広く含めても2つ程度というのが実態に近い答えとなります。

まとめ

クイズの答えとしては「2つ(ハリスバーグとインディアナポリス)」とされることが多いものの、由来をたどると、ハリスバーコは開拓者のジョン・ハリス、インディアナポリスは州名インディアナに由来しています。副大統領経験者そのものにちなむのは、トーマス・ジェファーソンにちなんだジェファーソンシティだけです。地名の背景にある歴史を知ると、アメリカの各州都がそれぞれ独自の物語を持っていることがわかります。